就労継続支援B型「すたーと」「メタグロース福山」の結絆福祉会

ごあいさつ

上田 晋資

はじめに、結絆福祉会(ゆうきふくしかい)の目的とするところは、理念に掲げる「プロのソーシャル(社会福祉)メーカー(創造する人)として、世の中から社会的弱者という言葉を無くす使命を持つ」というところにあります。その、理念達成のために大事にしていることは、「人」そして「人間教育」です。

そもそも教育( education )という言葉はラテン語の educo からきたもので、中から引き出す、人が元々持っている個性や能力を引き出すという意味を含んでいて、そのことから結絆福祉会理念を導き出しているからです。だれもが一人でいきることはできず必ず人との交わりや集団社会の中で生きていかなければなりません。だからこそ、福祉を行う法人として一番大事なことはそこにいる職員、利用者、関わる方々であり、その個の人間性及び人間教育がしっかりとできているかどうかだと考えているのです。

では、その良い人格形成をする為に教育はどの程度必要なのでしょうか? 人間教育というキーワードであるコラムを見つけました。 「教育によって人はオオカミになる!! 人の能力と性格は、遺伝子によっては30%しか決定されず、残りの70%は、生後の環境と、その関わりによって形成されるということ。ここで、教育が重要な役割を果たす。 昔、インドでオオカミ少年が発見された。この少年は、産まれてすぐに、メス・オオカミによって連れ去られ、大きくなるまでオオカミによって育てられた。この少年は、人間社会へ連れ戻されたが、4足で歩き、オオカミの吠え声でコミュニケートするやり方を、死ぬまで変えることができなかったということです。 人格形成期における教育の重要性が、この例から分かる。環境との関わりという、広義の教育で変わる70%の部分が、遺伝子は人間だが、行動パターンはオオカミという「動物」を作ってしまったのだ。このオオカミ少年の例は、教育のやり方によっては、人間はオオカミになってしまう。 オオカミを作らないために、教育は注意深く実施されなければならない。」とありました。 また、「教育基本法」の第1条(教育の目的)は、「教育は人格の完成を目指し~」で始まりますが、人間教育とは生まれてからの環境とのかかわりが、その形成に大きく左右されるということがわかりますし、教育の目的はそもそも人格形成することなんだということです。ですから、人格形成には教育が必要であり、よい教育には生後の環境と、その関わり方がとても重要だということが分かります。
それらの理想を実現するべく、結絆福祉会では社会的弱者に光を当てる為にプロのソーシャルメーカーとして障がい福祉サービスや相談支援事業を行い、そして乳幼児期は人格形成にとってとても重要な時期であることから、環境づくりを大切にした保育事業を行っています。その良い環境とのかかわり=「人格形成、よい人間性」がプロのソーシャルメーカに必要とされることはいうまでもなく、利用者さんや次代を担う子ども達にとっても必要不可欠なものだと考えており、これらの良い人格形成と人間性を培うために、次の行動指針と実践指針を掲げ、実践することにより環境づくりを進めていき、我々の理想とする福祉社会の実現に向けて歩んでまいりたいと考えています。